運気を落とさない最善の方法(1)

陰陽五行

はじめに

人は生まれ落ちた段階で、すでに平等ではないことは、皆さんも、よくご存知だと思います。

家系が裕福で地元の名士の生まれと、貧困家系の生まれ、両親が優しく愛情豊か、両親が子どもに興味がない、平和な地域の生まれと、戦争地帯の生まれ、など、子どもは生まれながらに、何らかの宿命を背負っています。

そして、この世に生まれ落ちた子どもは、その後、1人1人が、家系、両親、きょうだい、先生、友人、目上、目下、恋人などの関わりで、自分の立場を変え、環境を変えつつ、多くの人と交わりながら、さまざまな価値観や固定概念、思想、倫理観(道徳観)、を自分で取捨選択し、大人になっていきます。

もちろん、そこには、半ば強制的に、ある特定の人物の価値観を植え付けられたり、傷つくことが多すぎて、偏った思想を持ってしまうこともあるでしょう・・・ただ、それでも成人してしまえば、その後は一切自己責任で、一生涯、膨大な量の【人生の取捨選択】をしながら、より生きやすい道を模索していく訳です。

ただ、人生を100年と考えた時に、やはり【20歳前後の人生の選択】が一番、その後の人生を決定づける大きな分岐点となります。

算命学(陰陽五行)では、人生の選択を以下のように5つ(A~E)定め、それぞれの生き方について詳しく解説しています。

A. 人生の夢をどんどん実現させ、大好きな異性と結婚し共に生きていくードラマや漫画の主人公型の生き方(金性・・西方)

B. 大恋愛ではなく、そこそこの異性と普通に結婚し、子どもが生まれ、自分の夢や希望は棚に上げ、とにかく子どもの成長を喜びとして生きていくー平凡で庶民型の生き方(土性・・中央)

C. 家系自身が医者の家系とか、梨園の家系、歴史伝統のある家系を、自分自身か、または、その人の配偶者となって、家系や集団を継承して生きていく・・・集団維持ための歯車的生き方(木性・・東方)

D. 自分の才能一本で自由気ままに生きていく、家系の事はほとんど気にしない・・・放浪型の生き方(火性・・南方)

E. 自分の知識や技術を磨き上げ、それを後世に残そうとストイックに没頭する・・・学者型の生き方(水性・・北方)


以降、どのような職業につこうが、起業しようが、結婚しようが、必ず、この5つのパターンのどれかに入ることになり、その後は、できうる限り、この生き方のパターンを変えない・・というのが、唯一の【運気を落とさない最善の方法】となります

それでは、次章でこの5つの生き方について一つ一つ解説し、最後に、なぜ生き方の分類を変えない事が、最善なのかを、お伝えします。

生き方の5つのパターン

A.ドラマや漫画の主人公型の生き方(金性・・西方)

型破りな発想と行動で、自分の夢や希望をどんどん実現させていく、非常に激しく波乱含みの生き方です。運気が陽転している人では、今のユーチューブで賑わせている、青汁王子こと三崎優太や、今や多くの事業を展開している金持ちユーチューバーのヒカル、2ch創設者の西村ひろゆき、のような破天荒な生き方がまさにそうでしょう。(敬称略)

仮に、今はまだ、世に芽が出ていない人であっても、いつか自分も成功者になりたい!と起業を目指して試行錯誤している人、野心の強い人はこの型に該当します。

この生き方は【一代限りの運】の人であり、何も後ろ盾のないままに、自分の頭脳と行動力でドーンと前に出て、休むことなく、生涯突っ走って生きていくことになります。きっと休む方がストレスになるかもしれません。

ただ、この型の運気の分岐点となるのは【結婚する時】と【子どもを持つ時】です。

【結婚】

<1>
生家が貧乏で苦労して育った人と何不自由なく幸せに育った人といったような育ちが全く違うカップル、妻が夫よりも年上のカップル、夫が年上で妻と一回り以上離れたカップル、といった【異座夫婦】と呼ばれる関係での結婚の場合でかつ、配偶者がとても見事で、本人の事業と家庭を完全に切り離し、家庭を完璧に任せられるような、とても良くできた人であれば、本人の運気は問題なく維持されます。

<2>
育った環境や考え方などが完全に一致しているカップル(例えば、生家が同じ商売人同士のカップル、近所の幼馴染でずっと一緒に過ごしていた、長く同業者であったなど、一致度が極端に多い場合)で、大恋愛の末、結婚し、夫婦が一体となって事業をやり上げる人の場合も、本人の運気は維持されます。

<1><2>以外の人との結婚は、本人の運気が極端に落ちますので、その夫婦関係を解消しないと、人生の再浮上はかなり難しくなります。

【子ども】

<1><2>共に、子どもに自分の夢や事業を託すことができません。

さらに、ご自身の人生を極限まで生き抜き、世の中で大成功した人は、次代の子どもが本来持っている【運】をも使い切っており、子どもの方にその【ツケ】が回って来ます。

そのためか、子どもの育ちも悪くなる傾向があります。また、子どもが親の跡を継ごうとすると、早々に子どももろとも、その仕事が潰れてしまいます。

例を挙げると、勝新太郎&中村玉緒夫婦の子ども、坂口良子の子どものような、大物芸能人の二世問題、田中角栄や森喜朗元首相のような、叩き上げ政治家の二世問題、大塚家具のように、親が一代で築き上げた大会社の二世などが、これに該当します。

この場合、子どもは親の跡を継くのではではなく、自立して全く別の世界を切り開くほうが、まだ救われます。ところが、これは子どもが、親の七光りによって周囲に甘やかされ、努力を怠り失敗する・・という問題だけではないのです。

実は、子ども本人に、いくら溢れんばかりの才能があったとしても、大成功者である親が、すでに子ども世代の運を食い尽くしているので、結局どのような道に進んでも、親レベルの実力を示したとしても、応援されるどころか、返って世間の好奇の目にさらされ、筆舌に尽くしがたい苦難の多い生き方を強いられてしまいます。

それでも、どうにか世間に認められ、活躍した二世の有名人は、親世代の努力に加えて、当人達にしか分からない、常識をはるかに超えた意味不明な努力まで無情にも強いられ、一生涯、心の安らぎを得ることができません。そして、大半の二世が数奇な運命をたどることになるのです。

二世で活躍した方といえば、俳優の田村正和、同じく俳優の佐藤浩市、女優の杏や、歌手でミュージカル女優だった神田沙也加などが当てはまるでしょう。

ちなみに、芸能界デビューしたものの、すぐに運命に翻弄され、地獄を見た二世は、枚挙にいとまがありません。

また、親が年齢を重ね【子どもに、自分の跡を継がせよう】【自分の財産を継がせたい】と考えた時点で、親の運気も急降下します。

そう考えますと、この型に該当する独身の有名人は、人気があり、すごくモテますが、結婚そのものに対して異常に慎重になっていることが、彼らの言動を通じて伺えます。

恐らくそれは、彼らにとって【結婚】という行為が、自身の運命だけではなく、我が子に対しても大きく影響するものだと、本能的に察知しているからではないでしょうか。

B.平凡で庶民型の生き方(土性・・中央)

そんなに好きでもないけれど、ほどほどのスペックの相手と結婚をして、ごくごくありふれた、平凡で庶民的な生活をしていこうとする生き方です。そして自分の夢や希望、野心は棚に上げて、とにかく子どもの幸せを第一に生きていきます。

そのため、この生き方には必ず【子ども】の存在が必要です。別に生みの親でなくても、養子を迎えて育てる場合もそうですし、独身であっても、自身を犠牲にして、我が子同然に子育てをしている人も、この生き方に該当します。

夫婦の間に子どもが生まれ、子ども中心の生き方を覚悟した場合は、自分の存在を世に知らしめたいとか、夢を持って成功者になりたいという思考は手放す必要があり、その事によって、大きな波乱もなく平凡な人生を歩めます。

また、夫婦間は、常に子どもを介在した家族愛であり、情熱的な恋愛とは無縁です。

歴史を見ても、人類の発展に貢献した偉人は、名もない親から生まれ育った人物がほとんどです。

偉人はもちろん素晴らしい存在ですが、陰では、後の世代のために、自分が持ちうる力を、子どもに注いでいる人たちこそ、人生の大成功者なのだといえる形なのです。

C.組織集団の歯車的生き方(木性・・東方)

先祖代々の家系を受け継ぎ、それを次世代につなぐ場合や、当人が起業をしたとしても堅実な組織集団を作り上げ、常に集団と共に協調し続ける生き方を選択する場合が、この生き方になります。

そして、この組織集団の全責任を負うのは当人です。

家系でも組織集団でも、これまでの多くの人の歴史が積み重なっているブロックを、慎重に壊すことなく次世代に受け継ごうとする生き方です。

一見、Aの【ドラマや漫画の主人公型の生き方】と似ていますが、Aは基本的に単独行動で一代限りですし、Cは、現在、目の前に出来上がっている集団とその資源を守りながら、次代へ受け継ぐことを、人生最大の目標としている形です。

ただ、この型の運気の分岐点となるのはズバリ【結婚の在り方】です。

結婚するときは、その組織集団の形成に有用な人と結婚する必要があります。まさに【政略結婚】です。親が勧めたお見合いで結婚し、その後、当人は組織集団の維持に邁進し自己研鑽します。

このような事を書くとブーイングが起きるかもしれませんが、本妻となる女性に対して、愛や情に囚われることなく、家庭よりも社会面を重視する形なのです。

ちなみに、跡継ぎの男性に対し、外に複数の愛人がいても運気の低下はありません。

ただ、好きでもない人と政略結婚するという意識は、普通は、そうそう持てる感覚ではありません。ですが家系や組織集団を維持し、後世に残すためには、非常に欠かせないことですので、結婚に関しては相当な覚悟が必要です。

例えば、歴史のある名家や、医師の家系や、音楽家の家系、梨園の家系など、伝統を継承していく家柄ですと、結婚相手にも、それ相応の所作や礼儀作法、その道の世界に精通し、人当たりも良いなど、内側も外側もがっちり守れる特殊な技能が必要です。

そして、夫婦がその家系の歯車となり得た時、生まれてきた子どもを家系全体が支え、当たり前のように、次世代の跡継ぎとして成長していきます。

ところが、跡継ぎの男性が結婚した場合で、仮にその結婚相手が、美人でスタイルが良く、性格は良いといった、非常に申し分のない相手であっても、両家の意思疎通なく、家の内情を全く知らない女性と恋愛の末、結婚したとなると、その後、当たり前のように続くはずだった家系が途絶えるか、愛したはずの大切な女性を潰してしまうか、その2択しか、ほぼ選択肢がなくなります。

当然、運気は急落です。もちろん、結婚した女性側に何の落ち度もなくても・・です。

ちなみに、好きな相手と結婚すると、その時点で生き方が、Aの【ドラマや漫画の主人公型の生き方】になります。彼の時代は、ギリギリ何とかなるかもしれませんが、その間も、家系や事業は衰退し問題は増え続け、今度は次世代の子ども達が大変苦労することになります。

例を挙げますと、今の天皇家が、如実にそれを表していると思います。


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